かなり大変でした
先日御入庫していただいたシロッコメンテナンスご紹介させていただきます。(外観画像消えてしまいましたのでオーナー様とは関係の無い画像です)
エキゾースト警告ランプ点灯しまして点検させていただいたところ1.4TSIエンジンの最近よくでるタイミングチェーンがのびてタイミングが狂い警告が点灯する症例でしたがそもそもクラッチ周辺から“カラカラ”と異音が激しく出ていましてタイミングチェーンも大事ですがクラッチも緊急オペが必要になりご入院です。
こちらのオーナー様昨年11月頃に中古車で購入したばかりで異音などはこんなものだと思っていました。今回Backboneで発見できて良かったです。知らずに走っていたらエンジンとミッション同時にお亡くなりになりところでした。
まずはタイミングチェーンの交換です。前にも何度かご紹介していますがこんな頑丈そうなチェーンが伸びるの?て思うくらい立派なチェーンですが伸びてしまうんですね。
コマずれなど起こさないよう専用工具を使用して慎重にばらしていきます
ばらしました。新品との違いがはっきりわかりますね!こわー
新しいチェーン慎重に装着しチェーンカバーなど洗浄、オイルシールやパッキン交換組付けです
エンジンはバッチリ組みあがりました。続いてはDSGクラッチです。Backboneでもまだ症例は少なく調べながらの作業ですので最新の注意を払いながらミッションをおろしていきます。7速乾式DSGですとミッションおろしてしまうとマニュアルミッションみたいです
おりました。クラッチ粉、錆と結構キテイマス。
クラッチは流石にマニュアルと違い複雑なつくりをしています。
今回クラッチおろして新たな故障が発覚しました。フライホイールです。クラッチとフライホイールを連結しているところが指の力でカタカタ動くのでフライホイール外して点検したところ中で衝撃を受け止めるスプリングが折れていました!
みためでは分りませんが外周のギアと内周の間にスプリングが埋め込まれています。それが折れて中で遊んでます。
ここまで交換すると上画像中心部のベアリングもガタを起こして別の異音発生させますので交換です。
こちらも専用工具で慎重に交換します
ここまでの作業かなり慎重に行いましたがここからがさらに慎重にやらないとやり直しになってしまいます。クラッチをミッションに組付けていきます。取付位置を測定しシムで調整ここでも専用工具でキッチリ取り付けます。
ミッション組付けです。
今回どういう順番で壊れたか分りませんがフライホイールのスプリングが折れて真円が出なくなりクラッチにダメージが出て真ん中のベアリングがお亡くなりになったと推測できます。
組付け完了して今月大好評キャンペーン中のDSGフルード交換、基本調整して完了です。
私試走しましたが、いままでこんな滑らかで静かなそれでいてトルクが感じ取れる7速DSGに出会ったことがないくらい気持ちのいい走りでした!クラッチの作りからしてもマニュアルクラッチに近いので消耗品として見た方がいいかもしれません。
今回のフライホイール破損は信号待ちからのスタート、エンジン始動からのスタート時いきなりアクセルどん!のような走り方は確実に傷めます!(今回のオーナー様は違います)皆さんスタートダッシュはやさしくアクセル踏んでくださいね。
7速DSG、6速DSGのオーナー様いままでこれが普通と思っていたのが実は異常かもしれません。何かきななりましたらいつでもBackboneで診断してください!
それでは皆様オヤスミナサイ。